ストレスとの付き合い方(その弐)

前回ブログ「ストレスとの付き合い方(その壱)」では、ストレスから「逃げない?逃げる?」のお話をさせていただきましたが、少しストレスの核心部分の一つに入ってみようと思います。仕事における人間関係のストレスについてお話してみようと思います。今回は会社や組織での管理職でない従業員の場合でお話しようと思います。

従業員は上司を選べない

入社試験時には、売り手側である個人は会社を選択できますが、入社後はそうそう自分の好きにはなりません。中でも上司は選べません。苦手な上司に当たってしまい、これはちょっと厳しい、と思うことはあるのではないでしょうか?私が実践してきた、対処方法を一部ご紹介してみようと思います。

上司=経営者(採用担当者)の場合もある

このケース(上司=経営者)は中小企業の場合に多々あり、大切なポイントは、「入社前に経営者と話をして確認しておく」ではないかと考えています。経営者=上司と会って話をして入社後にどうなるか想定できていれば、入社後のミスマッチを防ぐ予防措置として効果的ではないかと考えています。また、こうした確認ができることは、中小企業の採用に応募する方はメリットではないかと思います。

私自身の経験で、実際に採用通知をいただいたものの、経営者の圧迫面接が激しくお断りしたことがあります。

一方で最初の会社の入社のきっかけは、社長から「良かったらうちに来ないか?」と誘われとても温かな気持ちになったことを昨日のように覚えています。仕事には厳しくても従業員を家族のように大事にしてくださる方でした。転職した後に挨拶しに行っても笑顔で迎えてくださり今でも感謝の気持ちでいっぱいです。残念ながら亡くなられてしまい、やはり良い人はお迎えが来るのも早いのだと感じてしまいました。

懐へ飛び込む

「懐へ飛び込む」は二つ目の会社で、職場のボスから先輩が怒られた際に、後で私にアドバイスを下さったもので、「なるほど」と思いました。強面のボスでしたが(赤ら顔で眉の濃い人だったように覚えていますが怖そうでしょ?)、確かにそう考えると怖くなくなりました。また、実際に懐に飛び込んでみると、案外面倒見の良い方も多くいらっしゃると思います。

私自身、後年になって出会った上司は、挨拶しても挨拶し返してくれない見るからにボス感を漂わせた存在感のある方で、とっつきが悪いことこの上なしでした。しかし、いざ部下になってみると、10年先のキャリアプランまで考えてくださる(とはいえ仕事や言動はとても厳しい)方でした。自分にとって様々な悪条件が重なり辛い時期だったので、その事を思い出すと温かな気持ちになります。おそらくこの方と出会わなかったら、現在の自分とは違うキャリアになっていたと思うと感謝の気持ちでいっぱいです。

相手の長所を探す

「相手の長所を探す」は上司に限らず、同僚や後輩・部下に対しても使える対応方法で実際によくそういう視点で見て考えたものです。「人間全てが悪い人ばかりじゃない、何かしらリスペクトできる面はあるはず。」という事で、長所を探し出すことが得意だったことが奏功し一定の成果を上げられたように思います。相手をポジティブに捉えることで、自分への精神的負担も軽減された可能性もあると考えられます。

注意点

相手の長所を見ていく方法は人間関係改善とストレス軽減の目線で考えると一定の成果を上げたように思えました。何しろ辛いこともポジティブな観点に置き換えていくわけですから、自分自身も変化していき態度や表情に現れるのではないかと思います。そして、それは相手にも自ずと伝わります。誰でも「嫌い」という目線で見られるより「リスペクト」の目線で見られる方が良いですし、そうした気持ちは相手にわかるものだと思います。ところが、一見正しいように見えることも別の側面から見ると異なる状況である場合が多々あります。そこで二つの教訓です。

正常性バイアス

「人間全てが悪い人ばかりじゃない」という言葉は一見真理のようでいて、言葉を裏返すと(自分にとって)そうでないこともあるということです。ある時異動先の部門長から「今までの上司は君にとってどうだった?」と聞かれたので、「私は上司に恵まれていたと思います」という返答したところ、「本当にそんな事思っているのか?そんなわけないだろ」とズバリと言われました。ハッとしたあの瞬間は今でも忘れられません。不都合な真実を直視せず、都合の良い情報で覆う正常性バイアスの罠にハマっていたのです。ということで一つ目の教訓です。

都合の良い情報ばかり見ていると誤った判断をしてしまうことに注意

岡目八目(傍目八目)

前述の時点で既に私は茹でガエル状態だったわけですが、自分自身では発見が難しいケースでした。当時この事に気付かせてくれたボスには今でも感謝の気持ちでいっぱいです。そこで二つ目の教訓です。

「岡目八目(傍目八目)」とは囲碁に由来する言葉ですがとても大事にしたい言葉なのであらためてご紹介します。

碁を打っている本人よりも傍で見ている人が八手先までわかるという意から転じて、直接関係ない人の方が、かえって物事の良し悪しがわかるという意

マクロの目線で

過去においては、日本の太平洋戦争時も同じような状態であったのでは?と感じてなりません。「日本が負けるはずはない」と。正常性バイアスと岡目八目の視点での全体俯瞰の欠如は国レベルでも起こり得る話なんですよね。

太平洋戦争開戦前の1940年9月、山本五十六は当時の近衛文麿首相に戦争になった場合の見通しについて尋ねられ下記のように答えられたそうです。

「それは是非やれと云われば、初め半年か1年の間は随分暴れてご覧に入れる。然しながら、2年3年となれば、全く確信は持てぬ。三国条約が出来たのは致方ないが、かくなりし上は日米戦争を回避するよう、極力御努力を願いたい」

海外留学経験(米国!)ありという面ではグローバルの「岡目八目」視点を、「正常性バイアス」という視点では開戦前に参謀に日米の兵力と戦略物資を比較表を作成させていた上での上記の言葉にも関わらず、彼の想いとは裏腹に開戦となってしまった事に無念の想いを感じます。悲しいことに私の祖父も戦死しました。

私は図書館の太平洋戦争の書籍を片っ端から読んでそのことを感じとっていたにも関わらず、こんなことになるなんて自分自身の事となると案外ダメなものですね。あらためて耳の痛いことをハッキリ言ってくださる方はありがたいと思います。

茹でガエルにならないために

この茹でガエル化検知にB-Brainは有効と考えられます。数値化されて出てくるので、できれば半年に1回以上チェックすれば、ストレス耐性面での確認ができより安全ではないかと思います。あるところまでは自然治癒できても、進んでしまうと難しい場合もあると思います。そのほか、ひょっとすると皆さんも興味を持たれるかもしれませんが、現在の私のボスと私のB-brainの脳の思考の癖が数値化される脳診断はほぼ真逆なのです。よくも採用していただけたもの(入社前にB-brainを受けました)と振り返って思うのですが、この真逆の思考の関係はとても刺激的です。B-brainではこうしたこともわかり、岡目八目的な視点で考えがレビューできるので仕事にもとても役立ちますョ!

補足

好きなキャラクター商品に囲まれているととても癒されます。もちろんイチオシはスヌーピーです!ということで、写真の中にスヌーピーのキャラクターグッズは何個あるでしょうか?

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